初級:試験対策

 

■第17回初級バイオ技術者認定試験 正解

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■平成29年度初級バイオ技術者認定試験問題の解説

■基礎生物学

問1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>動物細胞と植物細胞の違い

<キーワード>葉緑体

<解説> 葉緑体は、藻類と緑色植物の細胞中に存在し、動物細胞には存在しない。葉緑体は光合成の反応の場である。ミトコンドリアは細胞内のエネルギー発生の場で、(好気)呼吸によってATPを生成する。ゴジル体は細胞内でつくられる各種物質を一重の膜で包み、リソソームをつくり、小胞として分泌。排出する。

 

 

問2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ>真核生物と原核生物の違い

<キーワード>真核生物、原核生物

<解説> 核膜に包まれた核を持つ細胞を真核細胞といい、真核細胞からなる生物を真核生物という。タマネギが真核生物である。原核生物は核膜に包まれた核を持っていない。シアノバクテリアや大腸菌は原核生物である。

 

 

問3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>体細胞分裂

<キーワード>中期

<解説>  体細胞分裂の過程には、間期、前期、中期、後期、終期があり、中期では、染色体が赤道面に並び、動原体部分に紡錘糸が付着する。

 

 

問4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>リボソームの働き

<キーワード>リボソーム

<解説> 細胞内でのタンパク質合成の場はリボソームである。リボソームはダルマ形をしている。タンパク質合成のさかんな細胞ほど多い。リボソームは小胞体に付着している場合とそうでない場合とがある。

 

 

問5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>動物と植物の組織

<キーワード>さく状組織

[解説]  さく状組織は、葉肉を構成する組織の一つである。海綿状組織とともに同化組織として機能する。

 

 

問6・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正解 ①

<テーマ>ホルモン

<キーワード>チロキシン

<解説> のどの近くにある甲状腺はヨウ素を含むホルモンのチロキシンを分泌し、全身の代謝を高める働きを持つ。インスリンとグルカゴンは共に膵臓から分泌され、それぞれ血糖値を下げる、または上げる働きがある。アドレナリンは副腎髄質から分泌され、血糖値を上げたり、心拍数を増加させたりする働きがある。

 

 

問7・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正解 ②

<テーマ>体内環境の調節

<キーワード>腎臓

<解説> 核膜に包まれた核を血液から塩分や不要な老廃物を取り除いて尿として排出する臓器は腎臓である。心臓は血液の循環においてポンプの役割を果たす。肝臓はさまざまな物質の生成・貯蔵・分解を行う。膵臓は様々な消化液に加えて、グルカゴンやインスリンを分泌して血糖値の調節にも関わる。

 

 

問8・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>大脳の働き

<キーワード>大脳

<解説> 大脳は大脳皮質と大脳髄質からなる。大脳皮質には新皮質と古い皮質があり、新皮質は精神活動や適応行動の中枢である。古い皮質は食欲などの本能行動や怒りなどの情緒行動の中枢である。

 

 

 

■基礎化学

問9・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>原子構造    

<キーワード>原子番号、質量数

<解説> 原子核中の陽子の数は、元素ごとに決まっている。この数をその原子の原子番号という。質量数とは原子核中の陽子の数と中性子の数の和である。原子番号が同じで、原子核に含まれる中性子の数が違う原子を同位体という。

 

 

問10・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>中和反応の量的関係

<キーワード>中和反応、中和滴定

<解説> H+の物質量(モル数)とOHの物質量(モル数)とが等しければ完全に中和する。硫酸の濃度をx (mol/L)とすると、

 H+の物質量(モル数)­= OHの物質量(モル数)

 (=硫酸の物質量×2) (=水酸化ナトリウムの物質量)

したがって、x (mol/L)× 4/1000 (L) × 2 = 0.16(mol/L)× 10/1000 (L)

      x= 0.20 mol/L        答 0.20 mol/L

 

 

問 11・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正解 ②

<テーマ> 水素イオン濃度とpH

<キーワード> 水素イオン濃度、pH

<解説> HCl → H+ + Cl-  のように電離して、HCl分子はなくなり、HClのすべてが同じ濃度のH+を生じるから

[H+]=0.1 mol/L=1.0×10-1       答 pH=1となる。

 

 

問 12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>分子量の計算

<キーワード>分子量

<解説> 水の分子式はH2Oである。したがって、水の分子量は18である。

 

 

問13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>物質の三態

<キーワード>凝固

<解説> どんな物質でも温度や圧力の違いにより、固体・液体・気体の3つの状態になる。これを物質の三態という。液体が固体に変化することを凝固という。固体から直接気体に変化することを昇華、液体が気体に変化することを蒸発、固体が液体に変化することを融解という。

 

 

問14・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ>アミノ酸

<キーワード>アミノ酸

<解説> シトシンはDNAとRNAの構成塩基である。アスパラギン酸とトリプトファンはアミノ酸である。したがって、アミノ酸でないのはシトシンである。

 

 

問15・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ> 栄養素

<キーワード> 三大栄養素

<解説> 三大栄養素はタンパク質、脂質、炭水化物であり、私たち人間の生命維持や身体活動などに欠かせないエネルギー源となっている。五大栄養素はそれにミネラルとビタミンが加えたものである。

 

 

問16・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>二糖類

<キーワード>二糖類、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース

<解説> 二糖類はマルトースである。マルトースはアミロースの構成単位である。グルコース、フルクトース、ガラクトースは単糖類である。

 

 

 

■遺伝・育種

問17・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>DNAの構成塩基

<キーワード>グアニン、シトシン、チミン、アデニン

<解説> ウラシルはRNAの構成塩基である。チミンはDNAの構成塩基で, グアニン、シトシンとアデニンはDNAとRNAの両方の構成塩基である。

 

 

問18・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ> 遺伝子の増幅

<キーワード> PCR  

<解説> PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)は、特定の遺伝子断片を選択的に増殖させる反応で、生命科学の研究でよく用いられる実験技術である。

 

 

問19・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>重複受精

<キーワード>中央細胞、胚乳

<解説> 花粉管内の2個の精細胞のうち1個は中央細胞と受精して、胚乳となる。胚乳は3nである。もう1個の精細胞は卵細胞と受精して受精卵(2n)になる。被子植物の受精はこのように2ヵ所で起こる。これを重複受精という。

 

 

問20・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ>メンデルの法則

<キーワード>メンデルの法則、優性の法則、分離の法則、独立の法則

<解説> F1ではすべての種子が丸くて子葉は黄色でることから、種子の形については丸形が優性形質で、子葉の色については黄色が優性形質であることがわかる。したがって、F1どうしを交配すると、丸・黄:丸・緑:しわ・黄:しわ・緑=9:3:3:1 となる。

 

 

問21・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>組織培養

<キーワード>半数体、葯培養

<解説> 葯培養では、葯の中の花粉から植物体が再生されるため、染色体数は半分しかないので、半数体である。

 

 

問22・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>アグロバクテリウム

<キーワード>アグロバクテリウム

<解説> アグロバクテリウムは土壌病原細菌で、双子葉植物にクラウンゴールと呼ばれる腫瘍を形成する。アグロバクテリウムはTiプラスミドをもっており、Tiプラスミドから高等植物への外来遺伝子導入ベクターが構築された。

 

 

問23・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正解 ④

<テーマ>細胞融合法

<キーワード>細胞融合、ポリエチレングリコール

<解説> 細胞融合にはポリエチレングリコールを用いる。植物細胞の融合には、植物細胞から細胞壁を取り除いたプロトプラストが用いられる。

 

 

問24・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>トランスジェニック植物

<キーワード>トランスジェニック植物

<解説> トランスジェニック植物とは遺伝子組換え植物のことであり、除草剤耐性(除草剤を効かなくする)遺伝子を導入して、除草剤耐性のダイズが作出され、実用化している。

 

 

 

■食品・微生物

問25・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正解 ①

<テーマ>酵母

<キーワード>酵母

<解説> 酵母は真菌の中で栄養体が単細胞を示すものの総称で、分類学上の名称ではない。多くの酵母は出芽によって増殖し、菌糸を作らない。出芽によって増殖する出芽酵母は醸造用の酵母として広く用いられている。

 

 

問26・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>きのこ

<キーワード>きのこ

<解説> キノコの胞子を作る部位は子実体である。

 

 

問27・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>細菌の増殖曲線

<キーワード>対数期

<解説> 細菌が最も速く増殖する時期は対数期と呼ばれる。定常期は、栄養欠乏または有毒物質の蓄積により増殖が停止した状態にある。誘導期は、定常期にあった細菌を新鮮な培地に移した後の増殖の遅い時期である。減衰期は定常期を過ぎて細胞が死滅する時期である。

 

 

問28・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>発酵食品

<キーワード>発酵食品、みそ、ヨーグルト、納豆

<解説> 微生物の代謝を利用して製造した食品が発酵食品である。みその製造にはアスペルギルス オリゼ、乳酸菌、酵母が関与する。豆腐は豆乳をにがりの作用で固めた食品で製造に微生物は関与しない。

 

 

問29・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ>乳酸菌

<キーワード>チーズ、乳酸菌

<解説> 原料(牛乳)中の乳糖が乳酸発酵により、乳酸となるため原料のpHが下がるとともに代謝産物により、風味がでる。原料のpHが下がることで、その後、添加する凝乳酵素が働きやすくなる。レンネットとは、チーズ製造時に牛乳を固めるのに用いる酵素剤。キモシンが主成分である。

 

 

問30・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>バイオリアクター

<キーワード>バイオリアクター

<解説> 固定化酵素や固定化菌体を反応器に入れて、何度も酵素反応を行うことができるように工夫された装置をバイオリアクターという。酵素や菌体の活性が失わない限り、長期間繰り返して使用することができる。

 

 

 

植物

問31・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>裸子植物

<キーワード>裸子植物

<解説> 裸子植物では、被子植物のような重複受精は行われず、胚のう内に造卵器ができるのが特徴である。裸子植物はイチョウである。裸子植物はその他にソテツやマツがある。

 

 

問32・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>減数分裂を行う細胞

<キーワード>減数分裂、花粉母細胞

<解説> 花粉母細胞は減数分裂を行い、1個の花粉母細胞から花粉四分子ができる。おのおのが未熟花粉(n)である。それぞれの未熟花粉は、ふつう核分裂を1回行って、雄原細胞(n)と花粉管核をもつ花粉管細胞(n)からなる成熟細胞になる。

 

 

問33・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>蒸散作用を行う部位

<キーワード>気孔

<解説> 気孔は炭酸同化・呼吸・蒸散作用などのガス代謝における空気や水蒸気の通路となる。気孔は葉の表面に多く存在する。

 

 

問34・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正解 ①

<テーマ>光合成

<キーワード>光合成

<解説> 光合成は、葉の葉肉で盛んに行われている。

 

 

問35・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>栄養繁殖

<キーワード>栄養繁殖

<解説> 栄養繁殖とは、植物の根、茎、葉などの栄養器官の一部から、新しい個体がつくられてふえる増え方をいう。ジャガイモの栄養繁殖では塊茎が用いられる。

 

 

問36・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>体細胞雑種

<キーワード>細胞融合

<解説> 体細胞雑種の作出に用いるのは細胞融合である。ポマトやオレタチは細胞融合により作出された体細胞雑種である。

 

 

問37・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>オーキシンの働き

<キーワード>オーキシン

<解説> 光の刺激に対して、茎は正の屈光性を示す。これは、光によってオーキシンが光の当たらない側に遍在するからである。

 

 

問38・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>分化全能性

<キーワード>分化全能性

<解説> 植物のどの細胞または組織も、ある条件下で培養を続けると種々の組織、器官を再分化して新しい植物体を形成することが可能である。植物が持っているこの能力を分化全能性という。

 

 

問39・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ>植物の組織培養

<キーワード>組織培養

<解説> 茎頂培養により苗を大量増殖する時やウイルスフリー個体を育成する時に、ラン類で広く誘導される球状の集塊をプロトコーム様体(PLB)という。PLBを分離・増殖して、遺伝的に同じ個体(クローン)を短期間に大量に育成することができる。

 

 

問40・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>組織培養

<キーワード>茎頂培養

<解説> ウイルスに感染した植物からウイルスに感染していない植物を作出するためには、ウイルスに感染した植物の茎頂を摘出して、それを培養することによりウイルスフリーの苗を得ることができる。

 

 

 

■バイオ実験技術

問41・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>植物の組織培養の培地

<キーワード>MS培地

<解説> MS培地はカリフォルニア大学のムラシゲ博士とスクーグ博士(1962)によって、タバコの髄の培養用に考案されたもので、二人のイニシャルをとってMS培地と呼ばれている。MS培地は植物の組織・細胞培養で最も広く用いられている培地である。

 

 

問42・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ>細胞壁を溶解する酵素

<キーワード>セルラーゼ

<解説> セルラーゼにより細胞壁を溶解することができる。植物の遊離細胞からプロトプラストを分離するときにはセルラーゼが用いられる。

 

 

問43・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>植物の組織の観察

<キーワード>茎頂培養、実体顕微鏡

<解説> 茎頂培養では、実体顕微鏡下で、1~2枚の葉原基を付けた0.2~0.5 mmの茎頂を切り出す。

 

 

問44・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>酵素液の滅菌処理

<キーワード>ろ過滅菌フィルター

<解説> 酵素は熱に弱いので、酵素液の滅菌処理する場合にはろ過滅菌フィルターを用いる。

 

 

問45・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ④

<テーマ>塗まつ法

<キーワード>塗まつ法、コンラージ棒

<解説> コンラージ棒はガラス棒の先端をム字状に曲げたもので、平板寒天培地に微生物を塗り付けるときに用いる。

 

 

問46・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ>溶液の調製

<キーワード>メスフラスコ

<解説> メスフラスコは一定の溶液を正確に調製する際に用いる。溶液を標線まで入れたときにその容量になる。

 

 

問47・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>微生物の多量の培養

<キーワード>ジャーファーメンター

<解説> ジャーファーメンターは、培養温度、酸素量、pH などを自動的にコントロールして液体培養をする装置で、多量の菌体や酵素を得るために用いる。オートクレーブは、滅菌するための装置で、高圧、恒温で用いる。

 

 

問48・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ②

<テーマ> 単位

<キーワード> mg /L

<解説> 質量パーセント濃度(%) =( 溶質(g)/(溶質+溶媒)(g))×!00 で計算することができる。

したがって、 (30 g/120 g + 30 g ) × 100 = 20%       答 20% 

 

 

問49・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ①

<テーマ> 単位

<キーワード> モル濃度(mol/L)

<解説> NaOHの1 mol/Lの溶液は、溶液1L中にNaOHの1mol(40 g)を含む。

したがって、1 mol/Lの溶液を200 mL作るためにはNaOHの必要量は8 gである。

 

 

問50・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解 ③

<テーマ>pHの調整

<キーワード>pH

<解説> pH8.5の溶液のpHを下げるためにはHClが用いられる。

 

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